花粉の思い出
- 住職
- 4月1日
- 読了時間: 3分

和尚の雄道です、こんにちは。
寒いと思えば、いきなりの夏日、
かと思えば雪が降りと、不思議な天気ですね。
最近、花粉が沢山まっております。
寺院周辺にはスギやヒノキが植えられることが多いようです。
私が修行中にお世話になったお寺も、まさにそう通りで、
この季節、床の拭き掃除の度に、雑巾がまっ黄色になる程でした。
花粉症と私とは、
「なんだか目がしばしばするかな?いや気のせいかな?」程度の軽いお付き合いですが、
重症の方はこの時期ご苦労されております。
修行時代に、花粉反応がきつい後輩がおりまして、実に苦労しておりました。
朝から晩まで、
ズビズビズバズバと鼻をすすり、
盛大にクシャミし、
鼻をかみ、
常に眼を潤ませ、
鼻声で、
ティッシュで擦り切れた赤い鼻をしておりました。
「出物腫れ物、所構わず」と申します様に、
時も場所も関係なく、際限なく出る鼻水、クシャミ、涙。
世間一般で許されても、残念ながら修行場所では自由に音を立てることは許されません。
鼻水、涙はともかく、特にクシャミを我慢するのは大変なのに、
それでも、ダメなものはダメ、例外はなし。
日々の坐禅中、後輩は懸命に鼻水をそのままに、クシャミを我慢しておりました。
一度、神妙な面持ちで、
「鼻に丸めたティッシュを詰めて坐禅します。」
と言って、私の隣に坐っていたら、鼻にしていた詰め物が滑って、
いきなり私の眼前に、ピューン!と飛び混んできた事もありました。
鼻がつまるという症状は一緒でも、その鼻の構造によって、
その鼻のから出る音色は様々です。
「クー」もあれば、「ピュー」もあり、
「ズピー」「クンクン」「ヒュルル」実に様々です。
坐禅中、多くの僧侶がいる中では、何人かの寝息により、賑やかな演奏が繰り広げられることがあります。
「クー」「ピー」「ズー」、
「クー」「ピー」「ズー」、
「クー」「ピー」「ズー」。。。。
おそらく居眠りをしているのでしょう。
静かな場所ですから、実に目立ちます。
坐禅中に寝ることは許されてませんから、聞いているこちらはヒヤヒヤしてきます。
そして困ったことに、その不思議なハーモニーが笑いを誘ってしまう時がある。
一説に笑いとは、「緊張」と「緩和」から起こるとの事。
「ん?なんだ?」という緊張に、
「な~んだそうだったのか?」という緩和が来て、
「ははは!」という笑いになる。
「おい寝るなよ!先輩にどやされるぞ!」という緊張に、
「クー」「ピー」「ズー」という間抜けな音が、緩和となり、
あまりに馬鹿馬鹿しくて、おかしくなってしまう。
最後に、警策という坐禅で用いられる棒で、先輩が、居眠りしていた僧侶を見せしめの様に強く叩く、「バッチーン!」という大きな音で一連の演奏は終幕となります。
一般社会に中で、僧侶も「先生」なんてお呼びいただく事があるわけですが、
とても偉そうには出来ませんで、恥じ入るばかりですね。
さて、季節変わり目、お互い体調管理に留意しましょう。
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