セミの命

和尚の雄道です、こんにちは。
「セミは一週間の命」と耳にしたことがあります。
でも実際は、2~3週間は生きるらしい。
さらに言えば、卵から孵化したセミは、
地中に潜り、
種類にもよりますが、3年から7年程、
木の根っこから樹液を吸いながら成長するのだとか。
夏の暑さ、冬の寒さを乗り越えられぬ昆虫が多い中、
実は、セミは長く生きられる種族に入るのかもしれません。
先日、家族とお茶を飲んでおりましたら、
「今年はツクツクボーシが鳴かないね。」という話題になりました。
言われてみれば、確かに最近、聞いた覚えがない。
どうにも暑すぎる気候が影響しているのかもしれません。
思い返してみますと、この夏は、
ミンミンゼミも遅く、
九月に入ってようやく耳に届く様なことでした。
地域全体の気候が大きく変わってきていて、
同時に生態系も転機を迎えているという事なのでしょう。
九月のお彼岸二日目の事。
天気予報では台風当来と騒いでいるのに、天気は快晴。
外では「ミーン、ミンミンミンミンミー。。。」と大変やかましく響いております。
その日は、近所のお寺さんに法要のお手伝いに伺い、
お参りの方々も「セミが元気だねぇ。」と話題にされておりましたが、
法要の始まる直前、突如として黒雲が空を覆い、
強い風を伴った雨が、ザァッと降ってきたのです。
一時、辺りは雨の後に包まれたわけですが、その雨も10分程度で止みました。
雲が晴れた様で、本堂には日が差込み。
「さて、セミ達も鳴き始めるのかな?」と聞き耳を立てておりましたが、
一向に始まりません。
辺りは、シンと静まり返り、太陽だけが燦燦と照らしております。
私は何とも言えない不気味な感覚に襲われました。
台風の風を含んだ雨でしたから、セミ達は軒並み耐えられなかったのかもしれません。
そのたった10分程の雨によって情け容赦ない、命の選定がなされました。
やはり、自然は厳しいものですね。
セミにはセミの、
私には私の、
あなたにはあなたの許された時間。
なかなか、思い通りにいかない事もありますが、
まぁ、楽しんでいきましょう。
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