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高根西小学校生徒さん来山

 令和元年、六月十九日(水)午前、高根西小学校二年生の生徒さん、二十六名が地域探訪の一環として泉龍寺に来山。

 まずは、みなさんには本堂にて、短い時間ですが坐禅を体験して頂きました。いつもの学習の場から校外に出て、おそらくは、生まれ初めてという生徒さんもあったでしょう、見慣れぬお寺という場所で、些か興奮状態にある中、いきなり「静かに坐りましょう。」といわれるわけですから、集中できずに騒いでしまうのではないかと憂慮しておりましたが、みなさん、しっかりと坐禅に取り組んでくれました。 座布団を二つ折りにしてお尻に敷き、正座にしろ、正規に坐禅を組むにしろ、しっかり下半身を安定させた上で、自然で深い呼吸に取り組んでみよう、というのが一番のスローガンなのですが、どうだったでしょうか。あっという間十五分でしたね。その後、本堂にある木魚等、鳴らし物に手を触れて、実際に叩いてもらいました。きれいな澄んだ音で鳴らすことの難しさが少しでも体験できたでしょうか。

 終わって、庫裏にて生徒さんからの質疑応答の時間となりました。ここ数年、恒例の行事となっている体験授業ですが、毎年毎年子供さんから、様々な質問が飛んできます。 「お寺は何をするところですか?」から始まって、「住職さんの家は近いですか?」「部屋の数を教えてください。」「お坊さんの仕事は楽しいですか?」「生まれた時から、髪の毛はないのですか?」 次々に繰り出される難問奇問に、いつも押されっぱなしなわけですが、その切り口がそれぞれに新鮮で、面白く、こちらもお楽しみの時間であります。

 数年前の質問にこんなのがありました。「普段何をやっているのですか?」さて、「一生懸命生きています。」とも言えず、何事か口走ったかと思いますが、この勝負、当方の完敗でした。 




 今回大いに感心したことが一つあります。それは皆さんが上がった後の玄関です。皆さんが脱いだ靴が、ビシッと美しく並んでいたのです。それぞれ生徒さんが自発的に揃えたのでしょうか?先生のご指導でしょうか?  禅宗の僧侶が修行中に先輩に、口を酸っぱくして指導されることの一つに、この「履物をそろえる。」があります。そんな細かいことまで叱られるのかと思われるかもしれませんが、乱れた履物に気持ちが行き届かない心構えが正され、心が調っていれば、自然と履物も調い、履物の方も成仏するというわけです。今回の体験学習で次代を担うお子様たちが、まっすぐに成長されていることを間近に拝見して、実に頼もしく感じたことでありました。  最後になりましたが、ご引率の担任の先生、そして背後から、時に温かいフォローの手を差し伸べられた校長先生、お二方のご神労に対し深く感謝申し上げる次第です。



             履物が美しく揃えられておりました。

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