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塵を払わん、垢を除かん 

  • 執筆者の写真: 住職
    住職
  • 2021年5月31日
  • 読了時間: 2分


若住職の雄道です、こんにちは。


お釈迦様の弟子に、チューダパンタカというお方がおられます。


物覚えが悪く、お釈迦様の教えどころか、自身の名前すら覚えられず、名を札に書き、常に首から下げていましたが、それさえも忘れてしまう。


チューダパンタカには聡明な兄がおり、その勧めもあって、お釈迦様の側を離れ、修行を諦めようとしましたが、そこに手を差し伸べるのがお釈迦様。


お釈迦様「お前は何が得意なのだ?」

チューダパンタカ「掃除です。」


直ちに、一本のホウキが渡される。


『チューダパンタカよ、これからずっと、「塵を払わん、垢を除かん」と唱えながら、掃除を続けなさい。』


言われるままに、毎日毎日掃除を続けます。


何年も何十年も、掃除を繰り返していく中で、ある日、チューダパンタカは掃除によって、自分自身の心を清め、自身の塵を払い、内面の垢を除いていたということに気づきました。


その様な姿を見ていた周りの弟子たちも、やがてチューダパンタカを尊敬し軽んじなくなりました。

そして今では、釈尊のお弟子さんの中でも重要視される、十六羅漢さまの中のお一人に数えられる偉大な人物として、後の世に伝えられることとなりました。


このチューダパンタカがモデルとである、有名な人物がいます。

アニメ『天才バカボン』作中に登場する、「レレレのおじさん」その人。


アニメの中で毎日毎日、「レレレのおじさん」は、掃き掃除をしながら、行きかう人に、

「お出かけですかぁ~レレレのレ~」と声掛け運動をしておりますね。


町で生活する人々の生活環境を清潔に保ち、自身と、町の住人の心を清め日々を過ごす「レレレのおじさん」の生活は、シンプルながらも、誰にでも簡単に出来ることではない。


因みに、うどんなどの薬味に使う、「茗荷(みょうが)」は、

「名を荷う(名前を書いた札をいつもかけていた)」チューダパンタカのお墓に、たくさん生えたため、食べると、物忘れが増えると言われているとのことです。


さて、すっかり温かくなり、泉龍寺の庭にもたくさんの草たちが、部屋には埃が、、、、


チューダパンタカ尊者にあやかって、掃除掃除。


「塵を払わん、垢を除かん」



 
 
 

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​雨寶山 泉龍寺
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