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人が掴むは氷ばかり



「地上の星」  

                  作詞作曲:中島みゆき


風の中のすばる

砂の中の銀河

みんな何処へ行った 見送られることもなく

草原のペガサス

街角のヴィーナス

みんな何処へ行った 見守られることもなく

地上にある星を誰も覚えていない

人は空ばかり見てる

つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を

つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう


崖の上のジュピター

水底のシリウス

みんな何処へ行った 見守られることもなく

名立たるものを追って 輝くものを追って

人は氷ばかり掴む

つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を

つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう


名立たるものを追って 輝くものを追って

人は氷ばかり掴む

風の中のすばる

砂の中の銀河

みんな何処へ行った 見送られることもなく

つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を

つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう



和尚の雄道です、こんにちは。


中島みゆきさんの作品に、「地上の星」という曲があります。


NHK総合テレビ『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』(2000~’05)という、

日本の高度経済成長を陰から支えながらも、

世間的注目を浴びていない、無名の存在にスポットをあてる番組のオープニング曲でした。


この曲が、世の中に同じく存在する無名の働き手達の心に刺さり、賛同を得て、

2002年の紅白歌合戦で歌われ、全国的に認知されることとなりました。


作中では、たくさんの星の名が出てきます。


では改めて、「星の光」とはどのようなものなのでしょう?


例えば、スバルと地球との距離は443光年ですから、443年前の光です。

つまり、戦国時代の織田信長、豊臣秀吉の頃ですね。


比較的近くにあるシリウスでも8年前の光。


改めて考えてみますと、星空というのは、過去から出来上がっているのですね。


その光を追い求めても遠く、

元の惑星が現存しているのかどうかすら、定かではありません。


それでも、人間は星の光にばかり目を奪われてしまう。



番組のインタビューで、中島みゆきさんは語っています。


自分が光をあてるまでもなく、彼ら (番組で取り上げられている人々) 自ら光を放っている、地上に星がある。


人間はその一人一人が光を放つ存在。

しかし、昼間の明るい中では、日の光に包まれ、そのことに気づかない。


では暗い夜は、というと空に浮かぶ星々の光に魅入られて、

自身の、または身近な存在の放つ光に気づかない。


名立たるものを追って 輝くものを追って 人は氷ばかり掴む


美しい水晶だと、掴んでみたら、氷。

握る端から溶け出していって何も残らない。


結局、地上からの視点しか持たない我々人間からは、

地上の星が見えない。あることは分かっていても認識できない。


そこで、上空からの視点を持ち、夜目の利くツバメに問いかけているのでしょう。


つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を

つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう


「地上にだって、瞬く星々が輝いているでしょう?」

と問いかけているのだと受け取っております。


2000年にリリースされた時、私は中学生。

当時、この曲にピンとはきませんでした。


しかし、年月を経るごとにまぁ刺さる、刺さる。


時々聴いて励まされております。



さて、三寒四温の落差が例年以上に激しいですね。

急な寒さに備えてお互いに用心いたしましょう。




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