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チチン ツン リャン チチン ツン

『 風鈴の偈  』 天童如浄禅師 


 渾身口に似て 虚空に掛かり

 

東西南北の風を問わず

 

一等に 侘の為に般若を談ず

 

滴丁東了 滴丁東



意訳


全身が口の風鈴が 虚空に掛かっている


東から吹けば東の風になり


西から吹けば西の風になり


南から吹けば南風になり


北から吹けば北風となって到来を告げ


誰彼かまわず 大事な事を伝えている


     チチン ツン リャン チチン ツン  (風鈴が鳴っている音)



和尚の雄道です、こんにちは。


急に寒くなりましたね。


風の強い日が続いておりますが、

本堂で坐禅を組んでいると、

屋根四隅にぶら下がる「風鐸(ふうたく)」が賑やかです。




風鐸


上記の詩は、永平寺を開かれた道元禅師のお師匠様である、

如浄 (にょじょう) 禅師のものです。


風鈴は、風鈴として鳴るだけ。

どこから、どんな強さの風が吹いて来ても、それに従い鳴るだけ。


ところでそんな私が、なんだか風鈴に近づく様な気持ちになるのが、「坐禅」です。


坐禅では、背筋を伸ばして深く呼吸する工夫をし、

何も考えず、

ただ呼吸に集中していきます。


言ってみれば、

身体を開店休業状態に持っていくとでも言いましょうかね?


ところが、坐禅をしているさなかに、

強風で鳴る風鐸の音を聞いてさっそく、

「よし、今日のブログは、如浄禅師の風鈴の偈にしよう。」

と決め、頭の中はフル稼働満員御礼状態です。


やっぱり「風鈴」とは程遠い私なんですよねぇ~。。。

はぁ~あ。。。





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