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キツツキの縁

更新日:4月29日






住職の雄道です、こんにちは。


去年の夏ごろ、お寺の中で過ごしておりますと、

「コンコンコンコン。。。。」。


どこからともなく音が。


何だ?と思えば、

また「コンコンコンコン。。。」。


外から先代方丈の私を呼ぶ声。


何だ何だと、外へ出ますと、

黙って屋根を指さしております。


その時の写真を上に載せておりますが、

屋根組の板間に、穴が開いているのが見えますでしょうか?


犯人は、キツツキでした。


建物の維持費用で、

どこにお金が掛かると言えば、

何をおいても、屋根です。


その上、現在泉龍寺でお付き合いしている屋根屋さんは、東京。

職人さん不足により、

その予定を押さえるのは一苦労です。


とかく、屋根にまつわるトラブルには神経質になりがち。


過去にも、キツツキに本堂の屋根裏へ侵入され、

その穴を閉じるのに随分苦労させられました。


キツツキは因縁の相手です。


我々も、オロオロと手をこまねき観ているだけではありません。


前回キツツキに煮え湯を飲まされた際、

専門家のおじさんより、パチンコを授かりました。


「キツツキが来たら、パチンコで脅して追っ払う様に。」


石器時代から伝わる人間の偉大な発明品。

空を飛べぬ人類が、翼有るものに対して挑んできた歴史の結晶です。


しかし、一つ問題が。


我々は、世間で宗教家と呼ばれる立場の存在です。


殺生はNG。


コントロールが外れてキツツキに当たることは避けねばならない。


けれど適度に怖がらせなければいけません。


難易度は高いです。


それからというもの、キツツキと私の死闘の日々が始まりました。


「コツコツコツ」とはじまると、

その度ごとに、外へ飛び出す。


宅急便のお兄さんと鉢合わせし、

パチンコ片手に「はぁはぁ」言いながら飛び出してきた私を見て、

唖然とし、目も合わせず、

「。。ハンコ、結構です。。」とだけ告げ、

そそくさと去っていく宅配のお兄さんの後姿を見送る私。


なんか凄く恥ずかしかった。


結局その後も戦いは続き一年。

また戦いの季節が訪れようとしております。


今年もまた、あつくなるでしょうね。

元気出していきましょう!





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