住職の雄道です、こんにちは。
北京オリンピックが終わりましたね。
モーグル、ノルディック、アルペン。。
あまりピンとこない競技名ばかり。
でも、日本人選手がテレビで頑張っていると、
ついつい噛り付いて観てしまうのが不思議です。
もうずいぶん経ちますが、一年ほど、中国の上海で生活する機会がありました。
その折、家賃をあまりに安く抑えようとした結果、ロシア人の学生さんと相部屋で半年程暮らす事になりました。
名前はグヴォ君。
全員ではないのでしょうが、ロシア人は心から面白い時にしか笑いません。
ニコニコ話しかけたりしません。
愛想笑いを浮かべようものなら、何か悪だくみをしているのかと勘繰られたり、
頭が良くないと判断されてしまいがちです。
一方で、日本人はよく笑いますよね。
「大笑い」から始まって、「思い出し笑い」「忍び笑い」「薄笑い」「せせら笑い」。。
笑いの種類は実に豊富。
そんな「笑い」を大事にする日本人の中でも、私はよく笑う方でしょう。
その上、私の顔面は、真顔でいてもニヤついている様に見える様です。
修行時代は、この顔のせいで、
「何ニヤニヤしてんだ!」とか、
「余裕かましてんじゃない!」などと、
随分先輩方に叱られたものです。
「そういうことは、親に言ってくれ。」と内心毒づいたなぁ。。。
日本人同士、何人かで話しながら、一人真顔な人がいれば、
周りから心配されたり、変わった人だと思われます。
そんな全然違う環境で育った二人が、お互いに下手糞な中国語と英語で会話をするわけですから、異文化交流は困難を極める、かと思いきや、以外にも快適に過ごせました。
「仲良くなれたのか?」というと、
心からお互いに理解できたわけではないのだろうと思います。
こちらも迷惑を掛けたし、掛けられもしました。
色んなことがあったんですが、
それでも何とか、格安のボロアパートで半年間、ルームシェア出来たのは、
グヴォ君も私も、相手を理解しようという態度だけは崩さなかった為だと思います。
感情を全然表にこそ出しませんが、良い奴でした。
相手を尊重することができる人間でした。
今の祖国に対し、彼は何を思っているのでしょうか。
改めて聞いてみたいものです。
「私と小鳥と鈴と」
金子みすゞ
私が両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが
飛べる小鳥は私のやうに、地面を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうにたくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。
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