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な~む~

更新日:2021年1月14日



こんにちは、若和尚の雄道です。


地域によりご存じない方もいらっしゃるかと思いますが、


「おててのしわとしわをあわせて しあわせ な~む~」

という某仏具屋さんのコマーシャルがあります。



さて、今回は「合掌」について少しお話をしましょう。


インドでは、合掌をしながら、「ナマステ」といって「おはよう」とか「ありがとう」といいった意味の挨拶を表しますね。


これは「ナマス =敬意」、「テ =あなた」となり「あなたに敬意を示す」ということでですが、この「ナマス」。

中国に伝わって「ナマス =南無(ナム)」となります。

仏教徒の間で、「敬意」という意味がもっと強くなって「あなたを拠り所とする。」などといった意味あいになりました。

それが、日本にそのまま伝わったわけなんですね。


次に、合掌の形。

インドには、右を清らかなもの、左を清らかでないものという右上位の伝統的考え方があります。

食事は必ず右手で食べる、お手洗いの始末は左手で行う、というマナーは今でもインドに残っておりますね。


右手を「仏様」、左手を「私」とみなして、自らの目の前で、ぴったりと合わせるのが「合掌」。

これは、先ほど説明した、「南無」=「あなたを拠り所にする。」を実際に身体で示してみた形でしょう。


古歌にもあります。


右ほとけ 左我ぞと 合わす手の 中にゆかしき 南無の一声  



日本で生活していると、「合掌」をする機会は多いですよね。

お寺にお参りして、仏像を前にして、お葬儀に参列して、食事を前にして。


その様な時には、是非「合掌」の意味合いも思い出して頂ければ幸いです。




「おててのしわとしわをあわせて しあわせ な~む~」


実はその後に、


「おててのふし(こぶし)とふし(こぶし)をあわせて ふしあわせ な~む~」


と続くそうで。


確かに、他者と拳を合わせるのではなく、

向き合って合掌し、お互いに敬いあう世界にしていきたいものです。


それでは失礼します。


な~む~




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