
和尚の雄道です、こんにちは。
映画、アニメ、漫画、テレビ番組、小説などには
沢山の「ヒーロー」がでてきます。
スーパーマン、ウルトラマン、仮面ライダー、スパイダーマン...
幼き時、雄道少年も憧れの眼差しで、
眼をキラキラと輝かせテレビにかじりついていたものです。
ところで、仏教の中のヒーローといえば、言うまでもなく、その筆頭として「お釈迦様」が挙がります。
それから、薬師如来、阿弥陀如来、観音菩薩、地蔵菩薩などなど。
仏教界のヒーローはいささか渋いですね。
あくまで私見ですが、仏教界のヒーローと、一般的なヒーローとでは、大きな違いがある様に思います。
仮面ライダーもウルトラマンも、悪の敵がいて、正義の化身である自分がいる。
善は悪を倒し、悪は善に滅ぼされる。
子どもの頃は、何の疑問もなかったわけですが、今考えると、
スーパーマン、仮面ライダー、スパイダーマンの敵、悪の結社にも、掲げる信念があり、その結社の構成員には家族がいる。
ウルトラマンの敵である怪獣は、人間と怪獣という二種族間の生存競争であり、怪獣側を「悪」と断罪するのは一方的過ぎる様に感じます。
悪とされる側にも、護るべき正義がある様に思うのです。
では一方、仏教界の方のヒーローは?
と言いたいところですが、
仏教界のヒーロー達は皆渋い。
ご紹介するにも少々難しい内容になりそうです。
そんな中、私の知っている範囲ではありますが、
数あるヒーローの中でも、1人だけ、
仏教界的なヒーローがおります。
それは誰か?
アンパンマンです!
お腹を空かせた方がいたら、
自身の顔をちぎり、食べさせ、お腹を満たす、
アンパンマン。
敵を倒すという事よりも、
人のお腹を満たし、生きる力を与えることに力を注ぐ、
アンパンマン。
敵を倒すという事よりも、
ただ腹を空かせる者に手を差し伸べる。
顔をちぎり、顔が欠けたると力が出なくなる。
身を削り相手を助けるその姿勢。
自らの意志を通し、人を助けることは、
簡単ではなく、犠牲を伴うこと。
そんなことも教えてくれます。
「いや、バイキンマンがいるだろ!」
そう。
確かに、アンパンマンの宿命のライバル、
バイキンマンがいます。
しかし、バイキンマンは本当に敵なのか?
バイキンマンは、ばい菌。
一方でアンパンマン食品。
ばい菌は食品を腐らせます。
でも一方で、バイキンマンは菌。
アンパンマンはイースト菌や酵母菌でパンとなります。
バイキンマンは、食品を食べて増殖し、
アンパンマンは、菌によって膨らみパンになります。
これは対立関係では無くて、共存関係です。
敵と味方に別れないこの関係性こそ、
私がアンパンマンが仏教的だと思う所以です。
来年のNHK朝ドラは
アンパンマンを生んだ、
やなせたかしさん、小松暢さんご夫婦が主人公とのこと。
今アンパンマンが熱い!

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