和尚の雄道です、こんにちは。
幼い頃、読んだり聴いたりしたお話に「アリとキリギリス」があります。
古代ギリシャのアイソーポスという話上手な奴隷が語ったとされるお話が、後にまとめられ『イソップ童話』として日本でも紹介されております。
内容を御存知の方も多いでしょう。
夏の間、キリギリスはバイオリンを弾いて毎日遊んで暮らし、
アリはそれをよそに懸命に働き、食料をしっかり貯め込むように努めました。
そんなアリの姿をみてキリギリスは馬鹿にしていたのですが、
冬になり食べ物が無くなり、困ったキリギリスは、アリの元に訪れ、
食べ物を分けてもらう様に頼みます。
その後の結末は、実は3通りある様なのです。
1つ目は、アリに「夏と同じように、歌って踊って過ごせばいいでしょ?」と断られ、
閉められた扉の前で、キリギリスは息絶えます。
2つ目は、アリの家に招き入れてもらい、
「さぁ食事を召し上がれ、代わりにバイオリンを聴かせて下さい。」とお願いされ、
感激したキリギリスは次の年から、一生懸命に働くようになりました。
3つめは、アリに「夏と同じように、歌って踊って過ごせばいいでしょ?」と断られたキリギリスが、「もう歌い尽くし、踊りつくしました。私の死んだ後で、あなたは私の亡骸を食べて、生き残って下さい。」
という3パターン。
1つ目は、「さぼっていると後で痛い目を見るぞ。」という教訓が、キリギリスの死という凄惨な結末によって協調されております。
2つ目は、キリギリスを救い、改心させていくアリの慈悲心が強調されておりますね。
3つ目、アリはアリとして、キリギリスはキリギリスとしてその生命を謳歌する、生きる時は懸命に生き、終わりがくれば淡々と逝く。生命をそのままに表現されております。
皆さんなら、子供たちにどのバージョンを伝えますでしょうか?
是非ともお聞かせください。
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