top of page

あなたならどうする?



和尚の雄道です、こんにちは。



ある日の夕方、新幹線での帰り道。


私は窓側の席。

隣に小学校低学年程の男の子、その隣はお母さん。

平日でもほぼ満員の車内は、気だるくも穏やかな雰囲気でした。


私は、ぼぉ~っと、窓から流れる景色を観てました。


今日の予定も全て終わった、後は家に帰るだけ、

気を抜きに抜いて、うつわうつらとしていたと思います。


ふいに隣の男の子の、

「ママ、うんこ!」という大声。


突然のことに、私の心臓は跳ね上がりましたが、

「トイレ行きたいのかな?」

と男の子の方を確認しますと、窓に向かって指をさしている。

気づけばこちらに体を乗り出し、近い所に顔があります。


男の子は、窓を向きながらも、隣のお母さんにしっかり声を届けようと、

より大きな声で、「ママうんこ!!」を連呼。


窓の外を見ると、どうも空の雲を指して言っているようです。


見かねて、お母さんが止める、と思いきや、

「どれのこと言ってんの?」とお母さんは息子さんの話を膨らませます。


おもわず知らされたお母さんの聞き上手スキル。


呆気に取られていると、お母さんが反論です。


「違うでしょ!あれはソフトクリームでしょ!」


瞬間的に私の頭に「?」マークと共に、

「静かにしなさい!」ではないのか?

という驚きが。


おそらく私だけでなく、やり取りを聞いていた全ての人に浮かんだことでしょう。


その後、親子の問答は更に続き、白熱していきます。


男の子「違うよ、あれは巻グソって言うんだよ!ソフトクリームじゃないよ!」

私の心の声「少し声のトーンを落とそうね。」

ママ「下品なこと言わないの!あれはソフトクリーム!」

私の心の声「下品上品ではなく、静かにさせて欲しいです。」

男の子「違うよ、おいしそうじゃないもん。」

ママ「あんたがウンチとか言うからでしょ!」・・・



退屈な新幹線の車両内。

周りの乗客一同、耳をダンボの様にし、聞き耳を立てているのがわかります。


失礼ながら、聞くに堪えない遣り取りが続く中、

少しでも、自身の説に有利になる論拠を示そうと、

だんだんと親子で窓の方に体を近づけ、しっかり見定めようとしてきます。


つまり私が座っている方へ体を近づけ迫ってくるのです。


「ああ、やめて欲しい。」

と心の中で思っていると、業を煮やした、息子さんが、

「おじさんは、どっちに見える?」と、突然私に問いかけてきたのです。


「へっ!?」と変な声の出た私を見て、お母さん、

ようやく、事態を把握し、我が子に

「なっ、こらっ、周りに迷惑かけちゃいけません。」と叱り、

私を見て、

「どうもすみません。」と詫びたまでは良し、

「ところで実際どう思いますか?」

と改めて聞き直してきたのです。


さて皆さに伺いたい。

皆さんならどう答えますか?

どう乗り越えますか?


因みに私は、「白い蛇にも見えますね。」

と微妙な事を言って、二人に物凄く怪訝な顔をされました。


この世は全く理不尽なものですね。

元気出していきましょう。


Commenti


bottom of page